Paper-Chase's Prayer

コンサル&外資系金融での実務経験をもとにビジネス・仕事術系の雑感を書いていきます。

【TOEICリスニング】「たらいまわし」を知ればPart2はあと15点伸ばせる

t昨年5月のTOEICでリスニング満点を取りました。

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…といっても、直近の試験では470点に下がってしまったのでまだまだ不安定です。夢の990点を目指して今後、高確率で満点を取れるようになっていきたいところです。

<リスニング最難関はPart2>

さて、そんなTOEICリスニングで最もやっかいなのはPart2だと思っています。Part3や4も難しいのですが、これらはある程度長い会話文であり、それだけヒントが多いということです。ちょっとくらいなら聞き取れなくても、話の趣旨や流れを推測して正解を選べることがよくあります。

一方で、Part2はそれぞれの問題文が一瞬です(2~3秒程度)。その一瞬を聞き取れなければアウトです。また、単語数が少ない分、聞き取れなかった単語があった場合のインパクトがPart3や4の比ではありません。

こんな感じで、私も「え?何?今の?」とか「選択肢を見ても全然わからんぞ…」といった事態に時々陥ります。長い2時間のほぼ序盤なので、ここでミスが多いと気持ちが萎えてしまい、その後の問題にも悪影響しがちです。

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本記事では、同じようにPart2に苦戦されている方も多いかと思いますので、Part2の学習をする中で気づいたノウハウをいくつか紹介します。

<「たらいまわし」回答は正解の可能性大>

Part2では質問に対してふさわしい回答をしている選択肢を三択で選びます。たとえば

  • Are you a teacher ? ⇒ Yes, I am.

という感じです。Be動詞で始まる質問はYesやNoを選び、Whenで始まる質問は時期を、Whereで始まるなら場所を答えている選択肢を選ぶのが基本になります。

しかし!それではみんな正解できてしまうので、作問者はヒネリを入れています。たとえば(日本語で説明します)、

  • X Japanのライブはいつ(When)開かれますか?
    ⇒ それはホームページに書いてあります。

みたいなケースです。Whenの疑問文なのに時期で答えていないんですね。しかし会話としては成立しているので、これが正解の選択肢となります。

余談ですが、受験者を惑わせるために、作問者は選択肢に「桜は3月末に咲きます」みたいなのを紛れ込ませます。もちろんこの選択肢では会話になっていないのですが、「3月末」という時期が含まれているので、そこだけ聞いたらこれかな、と思って選んでしまうわけです。

さらに余談ですが、ワナの選択肢として「I am Japanese.」みたいなものもあります。質問文で「X Japan」と聞こえていたから、もしかしたらJapanつながりでこれかな?と選んでしまうわけです。あちこちの参考書やサイトで言われていることですが「質問文で聞こえてきた単語と同じ or 似た単語を含む選択肢」は高確率でワナです。

話を戻して別の例。

  • 今年の紅白歌合戦X Japanは出ますか?
    ⇒ トムがファンだから知ってると思うよ。

みたいな出題もあります。これもYes/Noで始まる選択肢を探すとドツボにハマるわけです。

このように「ホームページ」とか「トム」とか、「自分は答えを知らないので、他の誰か・何かにあたってくれ」的な返事、つまり「たらいまわし」な選択肢が正解になることがちょくちょくあります。まとめると、

  1. 文法どおりの解答(Whenだから時間・時期とか)を探しに行かないこと
  2. たらいまわし」選択肢が高確率で正解になりうること
  3. 質問文で聞こえてきた単語を同じ・似た単語を含む選択肢は要注意

これを知っておけばPart2の誤答を数問は減らせるはずです。

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<「わかりません」も正解の可能性大>

たらいまわし」に似ていますが、Part2で最強の選択肢は「わかりません」系です。

 

  • いま何時ですか? ⇒ わかりません
  • 今年の紅白歌合戦X Japanは出ますか? ⇒ わかりません
  • (応用編)明日の火曜日は空いていますか? ⇒ いま手帳を持っていないんです

 

どれも質問に答えられていませんが、どれも会話としては成立しています。

なので、"I don't know."とか"I'm not sure."などが出てきたら(経験上)高確率で正解となるわけです。

<「第3の選択肢」も正解の可能性大>

「コーヒーと紅茶、どちらにしますか?」のような質問の場合、答えにコーヒーや紅茶を登場させてしまってはみんな正解できてしまいます。よって、

  • コーヒーと紅茶、どちらにしますか? ⇒ 緑茶はありませんか?
  • 明日と明後日、どちらが都合がいい? ⇒ 来週でもよいですか?

のように第3の選択肢が出てくることが多いです。

「2つのうちどっち?」系の疑問文が来たら、その2つの選択肢(コーヒーとか紅茶とか)を必死に探しにいかないことが肝心です。

以上、ご参考くださいませ。

次回理論研修 11/23:書籍10冊分のノウハウを4時間で学べる「インストラクショナル・デザイン(研修設計)」

中小企業診断士の理論政策更新研修としてこちら(いわゆる「人狼研修」)をご案内してきましたが、

paperchase.hatenablog.com

このたび2つ目のテーマをオープンすることになりました。初回は11月23日(土)午後に都内で開催となります。

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 テーマは「インストラクショナル・デザイン」(研修設計)。教育学の1分野として研究されている、授業や研修を正しく設計・開発するためのアカデミックな方法論です。

診断士資格を取得してから10年以上に渡って研修やセミナーの仕事をさせていただきましたが、振り返ってみれば、それらの設計・開発はほぼ自己流でした(コンサル会社にいたときに上司の指導をちょっと受けたくらい)。

しかし、あるきっかけで「インストラクショナル・デザイン」なる分野があることを知り、関連書籍を紐解いてみると、自分の研修をより改善できるノウハウや、これまでに見落としていた視点が多数あることがわかりました。

たとえばこのように、インストラクショナル・デザインの世界にはたくさんのフレームワークが存在します。

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  • 研修設計の基本プロセス「ADDIE」
  • 研修の魅力度を高める「ARCS」
  • 効果測定の4段階「反応、学習、行動、結果」
  • などなど…

理論研修の中ではもちろん全ては紹介できませんが、診断士が研修開発するうえでのヒントや刺激になるネタがふんだんに含まれています。

私もこの分野をもっと勉強して仕事に活かそうと思い、10冊以上の書籍に当たって自分の研修開発に採り入れてきました。

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本理論研修では、そのエッセンスをお伝えし、もちろん「実際に研修を設計する」演習も行うことで、その定着を図ります。

研修やセミナーの仕事に携わっている方、これから携わりたいと考えている方、企業内で研修開発や実施に携わっている方。ぜひ本研修を通してより「魅力的な研修」「効果の出る研修」の開発手法やフレームワークを身につけてみませんか? また、研修を発注する立場の方にもおすすめです。提案された研修が正しく設計されているかを評価する技術が身につきます。

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演習やディスカッションに重点を置くので受講人数はあまり多くできません(しかも、すでに席は半分以上埋まっています)。ご検討・お申し込みはお早めにどうぞ!

 

【人狼研修 次回8/7(水)@神田】受講者の皆様の声を紹介します。

中小企業診断士の理論政策更新研修、次回は8月7日(水)に都内で開催します。18時45分~23時というスケジュールなので、企業内診断士の方も定時に上がれればご参加いただけると思います。平日に理論研修を済ませて、ぜひ週末を有効活用しましょう!

今回は、過去開催分で受講者の皆様からいただいたアンケート回答を紹介します。ご参考ください。

  • 4時間があっという間で学びが得られた。
  • いつもの理論研修と違ってとてもおもしろく、あっという間でした。
  • ゲーム自体も良かったが、振り返りもためになった。
  • 人狼自体も楽しかったですが、振り返りをしっかりとやることで、ゲーム以上に得るものが多かったです。
  • 今までこんな面白い理論研修はなかった!
  • ゲーム⇒講義スタイルは納得感がありました。
  • 考える・学ぶ・だけではなく相手から、いかに情報を集めるかを深く感じることができた。
  • ゲームなどを利用することで理解しやすくなる。
  • 参加者のみなさんと和気あいあいと交流できたので良かったです。
  • 理論研修といいながら、堅苦しくなく、他受講者と楽しみながら行えたこと。
  • 受講時間ずっと楽しんで過ごせました。
  • 新しいタイプの研修で集中できた。
  • 今までにない緊張感の中、楽しくあっという間に時間が過ぎました。頭はフル回転で充実した時間でした。
  • 論理の組み立てや意見の聞き方等再考の機会になりました。
  • ゲームを元に診断・評価へのプロセスへ落とし込む視点を学べた。
  • 単純な座学よりも刺激が多い。
  • 体験しながらハラ落ちできました。
  • 楽しく頭を使う研修でした。
  • おもしろく、実用も可能と感じた。
  • ただ聞くだけの研修と異なり、参加型の研修である点が非常に良かったです。
  • ゲームやディスカッションで楽しい時間を過ごしながら仕事のシーンでも活用できそうな気づきが多数ありました。

お申込みはこちらから。

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【理論政策更新研修】「人狼」研修4時間の流れを紹介します

去る2月8日、都内某所にて私が担当する理論政策更新研修「交渉・説得型コミュニケーションゲームを通じた従業員スキルの評価手法の紹介」が開催されました。

次回は3月9日(土)午後に開催します(日暮里の予定でしたが貸し会議室業者の都合により変更になりそうです…)。特に3月の更新期限までにどうしてもポイントが必要という方、ぜひお越しください。

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ここでは、参加を検討中の方向けに、この研修でどのようなことをやるのか、その流れをお伝えしたいと思います。

[導入]
最初に講師からのあいさつ、講師プロフィール紹介、全体の流れの説明があります。

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[中小企業政策の最新動向]
理論政策更新研修においてまず必要となる「新しい(中小企業政策)知識の補充」の一環として、ホットなトピックを取り上げ解説やディスカッションをします。

ここ最近では「中小企業と働き方改革」をテーマにしています。「働き方改革」は毎日のように耳にする言葉ですが、単純に残業を削減すればよいというものではなく、もう少し大きな時代的、人口動態的に求められている背景があります。そのあたりの解説および関連政策、事例の紹介をしていきます。

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また、参加者に簡単に自己紹介していただいた後、ディスカッションを少し行います。働き方改革についての意見・情報共有を通して本件への視野を広げることが主目的ですが、ディスカッションを通してお互いの性格や考え方を垣間見ることで、この後のゲームに役立てていただくという狙いもあります。

[ゲームの概要]
人材のスキルアセスメント(測定)に用いる「人狼」について、その誕生の背景(けっこう歴史があります)や概要を説明します。

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そして、ルールとゲームの流れを説明します。ルールは5分ほどあれば理解できますし、すぐに飲み込めなくても実際のプレイ動画の視聴や、短時間の模擬プレイも用意していますのでご安心ください。

[実践演習]
実際のゲームとなります。通常は2,3ゲーム行います。毎回、非常に盛り上がるメインパートです。

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シンプルなルールながらも論理的な判断や説得、かけひきが求められるので、ゲームが終わる都度、ゲームが動いたポイントや、的確な判断や行動が取れたか、特に誰が活躍したか、などを振り返ります。また、スキルアセスメント用のフレームワークを用いて、中小企業人材のコミュニケーションスキルの測定/把握について解説します。

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[まとめ]

本日の全体の流れを振り返り、行ったことや学んだことを確認します。また、実際の活用事例について解説します。下記の記事にあるように、人狼ゲームで求められる&得られるスキルは、そのまま仕事にも役立てられることなどを紹介します。

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また、人狼以外でも最近はアナログゲームが大人気であり、さまざまなゲームが遊ばれています。その中でも特に人気のある(頭を使う)ゲームについて少し紹介します。

その後、全員で感想を共有して終わりとなります。


以上が研修の内容となります。「人狼」は他にもアイスブレイクやチームビルディング、懇親イベントなど多くの機会に活用できるため、知っておいて損はないゲームです。ぜひ1度、気軽にご参加いただければ幸いです。

今年は夏に東京、秋に埼玉での開催を予定していますが、「ウチの近くでやってほしい!」といったリクエストがありましたら検討しますのでぜひお知らせください!

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【ロジカル】人狼と仕事の両方で勝つための6つの鉄則【マジカル】

「日本一楽しい理論政策更新研修(仮)」を自負する「交渉・説得型コミュニケーションゲームを通じた従業員スキルの評価手法の紹介」研修。

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今年はまず

  • 2/8(金)18:45 ~ 23:00@池袋
  • 3/9(土)13:30 ~ 17:45@日暮里

で実施します(東京以外でも開催検討中です。「ここで開催してほしい」というリクエストがありましたら検討しますのでお知らせください)。

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更新のために3月までにポイントが必要という方、せっかくなら楽しくポイントを得たいという方、お申し込みをお待ちしています。

本研修では「人狼」という会話ゲームを通して、ビジネスパーソンの思考力やコミュニケーション力を測定する方法を紹介します。それに関連して、ここでは「人狼で勝つための6つの鉄則」が、そのまま「仕事をうまく進めるための6つの鉄則」になりうることを説明します。

(以下、人狼についての記載は、人狼の遊び方を知っていることが前提となります。ご存じない方はYoutubeなどで一度ご覧になってみてください。↓こちらなど分かりやすいです)

www.youtube.com

人狼と仕事で勝つための6つの鉄則>

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■鉄則①:主張するときは根拠をもとう

[人狼] 誰が人狼なのかを探っていく際に「僕はAさんが人狼だと思う」とだけ言っても周囲は納得してくれません。なぜそう思うのかの理由が必要になります。たとえば「カードをめくって役職を確認したときに反応が不自然だったから」などと言えば、同調する人も出てくるかもしれません(もちろんこれだけでは人狼を特定できませんが)。

[仕事] 売上低下の原因を探っていく際に「僕は商品に魅力がないからだと思う」とだけ言っても周囲は納得してくれません。なぜそう思うのかの理由が必要になります。たとえば、ユーザーにアンケート調査をしたところ競合製品よりも評価が低かったとか、そういう根拠があれば周囲も納得してくれるはずです。

■鉄則②:「わからない」で立ち止まらず「仮説」を立てて進もう

[人狼] 「いったい誰が人狼なんだ…わからん」と行き詰まっていても人狼が有利になるだけです。候補者を絞れなければ追放選挙での投票が分散してしまい、人狼を追い出すことができなくなります。時間が限られている以上、なにかしらとっかかりを見つけて、前項のように「○○だからAさんが人狼じゃないだろうか」という仮説を立てて、みんなで検証していく。そのような進め方をしなければなりません。

[仕事] 「売上低下の原因がわからん…」と行き詰まっていても売上は回復しません。「アンケートで評判が悪かったから商品の魅力を高めればよいのではないか」といった仮説を立て、それを検証することで進んでいきましょう。それが正しかったならベターですが、正しくなかったとしてもそれはそれで1つの情報です。別の仮説にトライしていきましょう。

■鉄則③:結論先行で話そう

[人狼] 繰り返しますが、ゲーム中は本当に時間がありません。「Aさんのさっきの表情が気になるんだよな~そういえばBさんは自分は預言者だと言っているけど本当かなあ…一方でCさんは■%&*○▲…」などととりとめもなく話すのは自殺行為(人狼にとってはプラスですが)です。
「Aさんが人狼だと思う。なぜならさっきAさんは(みんなが怪しんで投票した)Bさんに投票していなかったから。」のように、端的に話すことが、市民チームへの貢献になります。

[仕事] 「結局言いたいことは何?」「で、結論は?」などと上司をイラつかせてしまった経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。「プロジェクトメンバーもみんながんばっているのですが思うように開発が進まず、一方で予算も超過し始めており、いやもちろん抑えるように工夫はしているのですが■%&*○▲…」みたいな話し方は上司や会議参加者の時間を奪い、ストレスを与えることになります。

「プロジェクトの遅延を取り戻すために人員を2名追加したいです。なぜなら○○が…」のように、主張や結論をまず明確に伝えましょう。

■鉄則④:「根拠」のウラ取りをしよう

[人狼] 「フェイクニュース」という言葉が市民権を得てきていますが、人の主張は鵜呑みにせず、その根拠が確実なものかどうかを常に確認しましょう。

たとえば、ある人を人狼だと疑う根拠として

・なんか無口な気がするから。
・さっきAさんは(みんなが怪しんで投票した)Bさんに投票していなかったから。

の2つでは後者のほうが納得感があります。前者の「無口な気がする」はあくまで主観なのに対して、後者の「投票しなかった」は全員が目撃している客観的な行動だからです。ゲーム中は時間が限られるので、どうしても主観をもとに判断しなければならない場面もありますが、極力、根拠となる情報の確度は意識していきましょう。

[仕事] 「プロジェクト遅延の原因は、メンバーのスキル不足です。メンバーのXさんやYさんが若手で、作業が遅いように思います」という主張は、どうでしょうか。本当にそうかもしれませんし、「作業が遅い」というのは話し手の主観であり、話し手の仕事が速いために相対的に遅く見えているだけかもしれません。この場合は、本当に作業が遅いのかを検証し、遅くないのであれば他に原因をあたっていくことが、判断ミスを避けるためには必要でしょう。

■鉄則⑤:複雑な情報はメモを取って整理しよう

[人狼] ゲーム中はさまざまな情報が飛び交います。誰が誰を疑った、誰が誰を占った、誰が誰に投票した…。最初は情報が無さ過ぎて行き詰まりがちなのですが、後半になると情報が多すぎて逆に収集がつかなくなりがちです。ゲーム初心者の方はメモをとることをおすすめします。そうすることで重要な事実を忘れずにおいたり、こんがらがった情報を整理しながら進めることができます。

[仕事] 仕事でも多くの情報が飛び交います。頭に入れておくだけではまず忘れてしまいますし、複数の情報の関連性(因果関係があるとか、同じグループに属する…など)に気づくことも難しいでしょう。また、最初に「主張するときは根拠をもつ」と言いましたが、根拠となる情報は、いつでも引き出せるようにしておかなければなりません。忘れないために、情報の整理のために、そしてロジカルに主張をしていくために、メモ書きは不可欠です。

■鉄則⑥:論点を明確にしよう

[人狼] 「いま、何について議論しているのか」「何の結論を出そうとしているのか」を参加者全員が同じく認識できていないと、議論はまとまりません(これも人狼にとっては美味しい状況です)。たとえば「Aさんが預言者だとカミングアウトしたが本物の預言者なのか」を議論しているときに、それ以外の話題が紛れ込んでくると議論は混乱し、結論は出にくくなります。

[仕事] 会議でも「いま、何について議論しているのか」「何の結論を出そうとしているのか」を全員で書くにして置かなければなりません。論点に関係のない意見は時間の無駄です。どうしても他のことを話したいのであれば後で話すか、「それを先に話し合わなければならない理由」を示して、論点を変えることを全員で合意するべきです。

 

このとおり、「人狼をやればやるほど仕事の能力も磨かれていく」というわけです(?)。具体的には、このようなメリットが出て、みなさんの組織の判断力や機動力が磨かれます。

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私の理論政策更新研修以外でも、渋谷や秋葉原には「人狼カフェ」(雀荘のようにふらっと行って人狼が遊べる場所)もあります。ぜひ一度遊んでみてください。

こちらで示したように無料で研究会などへの訪問体験も実施しています。

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プレゼンテーションの冒頭でツカミたいなら「告白」をしよう

ブログや研修などでよく紹介しているのですが、私が史上最高のプレゼンだと思っている「やる気に関する驚きの科学」(ダニエル・ピンク/TED Talks)。最初に衝撃を受けてからかれこれ10年、折りに触れ観ていますが、また改めて発見がありました。

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このプレゼン、このように始まっています。

最初に告白させてください。20年ほど前にしたあることを私は後悔しています。あまり自慢できないようなことをしてしまいました。誰にも知られたくないと。思うようなことです。それでも明かさなければならないと感じています。(以下略)

 また、別のTED動画、ケリー・マクゴニガルの「ストレスと友達になる方法」では

告白しなくてはならない事があります。でもまず皆さんに少し打ち明けて欲しいのです。去年、ほとんどこれといったストレスを感じなかった方はちょっと手を挙げてください。(以下略) 

www.ted.com

2つの動画に共通しているのは「告白」です。告白=秘密にしていたことを打ち明ける行為ですから、聞き手の関心をソソるうえで非常に効果的な言葉です。「告白したいことがあります」と言われたら、誰だって「え、なになに?」となるでしょう。恋バナでも、誰が誰にコクったとか、我々そういう話大好物ですし。

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他にも探してみるとやはりありました。

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私はジェシー。これは私のスーツケースです。中に入っている物をお見せする前に皆さんの前である告白をします。私は洋服に夢中です。洋服を探すのも着るのも大好き。最近は写真を撮ってブログを書いていて様々なシーンで使えるカラフルでクレイジーな装いを紹介しています。でも(以下略) 

中にはタイトル自体に「告白」が使われているプレゼンもありました。

www.ted.com

www.ted.com

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(残念ながら日本語訳無しですが「マイクロマネジメント」の話ということでおもしろそうです。マイクロマネージャー、結構多いですからね…)

こうしてみるとプレゼンにおいて「告白」を採り入れるのはツカミとして有効そうです。

皆さんのプレゼンでも簡単に実践できるはずです。上記動画のように冒頭で「まず皆さんに告白をします」と話す。あるいはプレゼンタイトルで「○○○○の告白」といったものにするだけです。

ただし注意点があります、

  1. 「告白します」と言われれば、聴衆の期待値は当然に上がるのでそれに見合った内容にする:ダニエル・ピンクやケリー・マクゴニガルも自分の失敗談を語っていますし、ジェシーも意外性のある意見を話しています。「なーんだ」と思われるようなありきたりな内容では逆効果に終わります。
  2. 告白の内容はプレゼンのテーマにそったものにする:告白をしてツカんでも、それが本論に関係なければ「あれはなんだったんだ」と聴衆は感じます。「ストレス」がテーマのプレゼンであれば、自分のストレスにまつわる告白をして、そこから本論につなげていきます。(なお、ケリー・マクゴニガルは自分の告白より前に聴衆に告白させることで、聴衆のエンゲージをさらに高めています)


「失敗談」と書いたあとで気づきましたが、この「告白メソッド」を使うのであれば、失敗談の引き出しは多ければ多いほど有利、といえます。

来年も仕事やプライベートでいろいろと失敗をやらかすかもしれませんが、もしそういうことがあったら「よし、告白メソッドの材料ができた♪」ということで負け惜しみ、いや、前向きに受け止めていきましょう。

それはいつか将来、どこかのプレゼンで聴衆を巻き込む強力な武器になってくれるはずです。

来年もよろしくお願いいたしますm(_ _)m

 

「パワポ読み上げプレゼン」は聴衆の理解力を28%、創造性を79%下げる

英語学習の一環で、現在こういう洋書を読んでいます。

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訳すと「脱・箇条書きプレゼン」といったところでしょうか。2006年のベストセラー「ハイ・コンセプト」の中で紹介されていました。本書も(アメリカで)ヒットし、中国語や韓国語、ロシア語などに翻訳されていますが、あいにく日本語版は出ていません(多くの日本企業が実践すべき内容だと個人的には思うのですが…)。

著者はコミュニケーションのコンサルタントアメリカ空軍、スタートアップ企業、MBAなどのキャリアを経て、旅行先のフランスで出会ったガイドのストーリーテリングの素晴らしさに触れ、スピーチとビジュアルのあるべき関係を考えていくようになります。

その後、著者は超大手企業の社内コミュニケーション改善に携わったり、ある弁護士に依頼され、陪審員向けの説明資料の作成に携わるなどしています(訴訟相手の製薬企業の弁護士が難解で退屈なプレゼンをしたのに対し、著者側の弁護士は明快かつ魅力的なストーリーで勝訴をもたらしています)。

私もまだ2割程度しか読んでいませんが、ぜひ共有しておきたいトピックがありましたのでここに記します。

 


 

我々はプレゼンで脳で情報を受け止めるとき「目」と「耳」を使います。視覚(Visual)と言葉(Verbal)の2つのチャネルがあるわけです。

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直感的には、この2つに同じ情報を流したほうが理解が促進される気がします。たとえるなら「お風呂に水を貯めるうえではパイプ1本から送るよりも2本で流し込んだほうが早い」ということです。

しかし実際には"Redundancy Effect"(直訳すると「冗長効果」?)というものがあります。これは「同じ情報を2つの経路で送られると、脳(ワーキングメモリ)の処理機能に負担をもたらす」というものです。つまり、理解度が下がるのです。

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お風呂の水のように混ざってもよいものならパイプ2本で送っても問題ありません。しかしここで送ろうとしているのは「情報」です。「2人の人が同時に同じ内容を話す」場面をイメージしていただければおわかりいただけると思いますが、たとえ内容が同じでも意識が両方に分散してしまうのです。

 そんなふうに意識を分散させる行為が、世の中の多くのプレゼンシーンでは起きています。たとえばこういうスライドを投影しつつ内容を説明した場合。

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投影された瞬間、聞き手はそこを読みにいきます。そして同時にプレゼンターが同じ内容を口で読むわけです。

読み上げの音声を作ってみたので上記の再生ボタンを押して聴きながら上記スライドを読んでみてください。音声が邪魔に感じるはずです。

 

「スライドの内容=話す内容」なプレゼン、つまり「箇条書き読み上げプレゼン」は聴衆の理解度を落とすのです。本書によると、ある学者が実験したところ、

「文字スライドと音声を同時に流したプレゼンを聞いた聴衆と、そこから文字情報を取り除いたプレゼンを聞いた聴衆とでは、後者のほうが情報を28%多く(脳内に)維持し、その情報を創造的な問題解決に79%多く活用できた

とのことです。

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「スライドの内容=話す内容」なプレゼンを避けるためには、どちらかを少なくする必要があります。しかし、プレゼンターが話さない、スライド主役のプレゼンはそもそもプレゼンではなく、だったらメールで送ってよ、となります。

したがって「スピーチをメインとし、画像と最低限のテキストを含んだスライドでそれを補強する」というスタイルを本書では推奨しています。

似たところで「無駄がなくシンプル、かつ本質をついたスライドデザイン」を提唱する「プレゼンテーションZen(禅)」という本があり、私もこれに強く影響されており、可能な限り、たとえばこういうスライドを取り入れています。 

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プレゼンテーションZEN 第2版

プレゼンテーションZEN 第2版

 

こうすると、やはり聴衆とのアイコンタクトが促されます。話を聞いてもらえるようになります。聴衆がスライドばっかり見てしまっているプレゼンはやはり寂しいです( ̄∀ ̄)。

なお、「箇条書き読み上げ」をしないプレゼンでは、当然、話す内容を覚えてプレゼンに臨む必要があります。内容を覚えるくらいに練習しておくことがプレゼンターの責務ではありますが、ちょっとそれは大変というのであれば、パワーポイントなら「発表者ツール」で自分だけ手元で原稿が見えるようにしておくのも一案です。

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本書はこの後、具体的なストーリー作りの話に進んでいきます。私も楽しみにしていますが、また役に立つ情報があれば、本ブログで紹介したいと思います。(以上)