Paper-Chase's Prayer

コンサル&外資系金融での実務経験をもとにビジネス・仕事術系の雑感を書いていきます。

【ロジカル】人狼と仕事の両方で勝つための6つの鉄則【マジカル】

「日本一楽しい理論政策更新研修(仮)」を自負する「交渉・説得型コミュニケーションゲームを通じた従業員スキルの評価手法の紹介」研修。

paperchase.hatenablog.com

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今年はまず

  • 2/8(金)18:45 ~ 23:00@池袋
  • 3/9(土)13:30 ~ 17:45@日暮里

で実施します(東京以外でも開催検討中です。「ここで開催してほしい」というリクエストがありましたら検討しますのでお知らせください)。

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更新のために3月までにポイントが必要という方、せっかくなら楽しくポイントを得たいという方、お申し込みをお待ちしています。

本研修では「人狼」という会話ゲームを通して、ビジネスパーソンの思考力やコミュニケーション力を測定する方法を紹介します。それに関連して、ここでは「人狼で勝つための6つの鉄則」が、そのまま「仕事をうまく進めるための6つの鉄則」になりうることを説明します。

(以下、人狼についての記載は、人狼の遊び方を知っていることが前提となります。ご存じない方はYoutubeなどで一度ご覧になってみてください。↓こちらなど分かりやすいです)

www.youtube.com

人狼と仕事で勝つための6つの鉄則>

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■鉄則①:主張するときは根拠をもとう

[人狼] 誰が人狼なのかを探っていく際に「僕はAさんが人狼だと思う」とだけ言っても周囲は納得してくれません。なぜそう思うのかの理由が必要になります。たとえば「カードをめくって役職を確認したときに反応が不自然だったから」などと言えば、同調する人も出てくるかもしれません(もちろんこれだけでは人狼を特定できませんが)。

[仕事] 売上低下の原因を探っていく際に「僕は商品に魅力がないからだと思う」とだけ言っても周囲は納得してくれません。なぜそう思うのかの理由が必要になります。たとえば、ユーザーにアンケート調査をしたところ競合製品よりも評価が低かったとか、そういう根拠があれば周囲も納得してくれるはずです。

■鉄則②:「わからない」で立ち止まらず「仮説」を立てて進もう

[人狼] 「いったい誰が人狼なんだ…わからん」と行き詰まっていても人狼が有利になるだけです。候補者を絞れなければ追放選挙での投票が分散してしまい、人狼を追い出すことができなくなります。時間が限られている以上、なにかしらとっかかりを見つけて、前項のように「○○だからAさんが人狼じゃないだろうか」という仮説を立てて、みんなで検証していく。そのような進め方をしなければなりません。

[仕事] 「売上低下の原因がわからん…」と行き詰まっていても売上は回復しません。「アンケートで評判が悪かったから商品の魅力を高めればよいのではないか」といった仮説を立て、それを検証することで進んでいきましょう。それが正しかったならベターですが、正しくなかったとしてもそれはそれで1つの情報です。別の仮説にトライしていきましょう。

■鉄則③:結論先行で話そう

[人狼] 繰り返しますが、ゲーム中は本当に時間がありません。「Aさんのさっきの表情が気になるんだよな~そういえばBさんは自分は預言者だと言っているけど本当かなあ…一方でCさんは■%&*○▲…」などととりとめもなく話すのは自殺行為(人狼にとってはプラスですが)です。
「Aさんが人狼だと思う。なぜならさっきAさんは(みんなが怪しんで投票した)Bさんに投票していなかったから。」のように、端的に話すことが、市民チームへの貢献になります。

[仕事] 「結局言いたいことは何?」「で、結論は?」などと上司をイラつかせてしまった経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。「プロジェクトメンバーもみんながんばっているのですが思うように開発が進まず、一方で予算も超過し始めており、いやもちろん抑えるように工夫はしているのですが■%&*○▲…」みたいな話し方は上司や会議参加者の時間を奪い、ストレスを与えることになります。

「プロジェクトの遅延を取り戻すために人員を2名追加したいです。なぜなら○○が…」のように、主張や結論をまず明確に伝えましょう。

■鉄則④:「根拠」のウラ取りをしよう

[人狼] 「フェイクニュース」という言葉が市民権を得てきていますが、人の主張は鵜呑みにせず、その根拠が確実なものかどうかを常に確認しましょう。

たとえば、ある人を人狼だと疑う根拠として

・なんか無口な気がするから。
・さっきAさんは(みんなが怪しんで投票した)Bさんに投票していなかったから。

の2つでは後者のほうが納得感があります。前者の「無口な気がする」はあくまで主観なのに対して、後者の「投票しなかった」は全員が目撃している客観的な行動だからです。ゲーム中は時間が限られるので、どうしても主観をもとに判断しなければならない場面もありますが、極力、根拠となる情報の確度は意識していきましょう。

[仕事] 「プロジェクト遅延の原因は、メンバーのスキル不足です。メンバーのXさんやYさんが若手で、作業が遅いように思います」という主張は、どうでしょうか。本当にそうかもしれませんし、「作業が遅い」というのは話し手の主観であり、話し手の仕事が速いために相対的に遅く見えているだけかもしれません。この場合は、本当に作業が遅いのかを検証し、遅くないのであれば他に原因をあたっていくことが、判断ミスを避けるためには必要でしょう。

■鉄則⑤:複雑な情報はメモを取って整理しよう

[人狼] ゲーム中はさまざまな情報が飛び交います。誰が誰を疑った、誰が誰を占った、誰が誰に投票した…。最初は情報が無さ過ぎて行き詰まりがちなのですが、後半になると情報が多すぎて逆に収集がつかなくなりがちです。ゲーム初心者の方はメモをとることをおすすめします。そうすることで重要な事実を忘れずにおいたり、こんがらがった情報を整理しながら進めることができます。

[仕事] 仕事でも多くの情報が飛び交います。頭に入れておくだけではまず忘れてしまいますし、複数の情報の関連性(因果関係があるとか、同じグループに属する…など)に気づくことも難しいでしょう。また、最初に「主張するときは根拠をもつ」と言いましたが、根拠となる情報は、いつでも引き出せるようにしておかなければなりません。忘れないために、情報の整理のために、そしてロジカルに主張をしていくために、メモ書きは不可欠です。

■鉄則⑥:論点を明確にしよう

[人狼] 「いま、何について議論しているのか」「何の結論を出そうとしているのか」を参加者全員が同じく認識できていないと、議論はまとまりません(これも人狼にとっては美味しい状況です)。たとえば「Aさんが預言者だとカミングアウトしたが本物の預言者なのか」を議論しているときに、それ以外の話題が紛れ込んでくると議論は混乱し、結論は出にくくなります。

[仕事] 会議でも「いま、何について議論しているのか」「何の結論を出そうとしているのか」を全員で書くにして置かなければなりません。論点に関係のない意見は時間の無駄です。どうしても他のことを話したいのであれば後で話すか、「それを先に話し合わなければならない理由」を示して、論点を変えることを全員で合意するべきです。

 

このとおり、「人狼をやればやるほど仕事の能力も磨かれていく」というわけです(?)。具体的には、このようなメリットが出て、みなさんの組織の判断力や機動力が磨かれます。

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私の理論政策更新研修以外でも、渋谷や秋葉原には「人狼カフェ」(雀荘のようにふらっと行って人狼が遊べる場所)もあります。ぜひ一度遊んでみてください。

こちらで示したように無料で研究会などへの訪問体験も実施しています。

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