内向型診断士と外向型診断士がコラボするとよい仕事が生まれるのかもしれない
先日、名古屋で開催されたセミナーに登壇させていただきました。その内容から、少し話をしてみたいと思います。
テーマは「内向型人間」について。
外資系コンサルティング会社出身で、本を出して…という私のプロフィールを見た方の多くは「ものすごくアクティブで社交的でバリバリ働いてる人」みたいなイメージを持たれます。
しかし実際には、自分は非常に内向的な人間です。人と話すこと自体は嫌いではありませんが、自分からグイグイ積極的に話しかけて仲良くなったり…とかができません。気のしれた仲間との飲み会は好きですが、初対面の人が多いパーティなどは苦手です。
診断士関係の友人の多くも、自分が書いていたブログにコメントをくれたとか、研究会のメンバーとして知り合ったとか、人からの紹介とか、そういうきっかけがほとんどです。
「内向型人間の時代」という書籍に、内向・外向のタイプを測るチェックリストがあるので、皆さんであればいくつ当てはまるか数えてみてください。
- 集団より1対1の会話の方が好きだ
- LINEとか文章の方が自分を表現しやすい
- 一人でいる時間を楽しめる
- 他人の財産や名声に興味がない
- 世間話は苦手。自分の関心が持てる有意義な会話が好き
- 聞き上手だと言われる
- 大きなリスクを避ける
- 邪魔されずに没頭できる仕事が好きだ
- 誕生日はパーティよりも家族・親友など少数で過ごしたい
- 「落ち着いてるね」と言われる
- 作品は完成するまで見せたくない
- 他人と衝突するのが嫌い
- 一人でやる方が何事も早い
- 考えてから話す
- 楽しいことでも外出すると消耗する
- 電話に出れる時でも出ないことがある
- 忙しい週末よりも何もない週末が好きだ
- 一度に一つのことしかできない
- 集中するのは簡単だ
- 授業はディスカッション型よりも一方的に聞く講義型が好き
多いほど内向型の可能性あり、とのことですが、私の場合20個中17個当てはまっており、まごうことなき内向型人間なのだなと改めて思わされます。
※注:「内向的」と「内気」は別モノです。定義はおおまかには下記のとおりですので「内向的だけど内気ではない」という方もいます。
外向型:外からの刺激でエネルギーをチャージする人
内向型:1人でいることでエネルギーをチャージする人
内向型であるゆえに損をしていることも多いと思います。外に出て刺激を得るよりも1人や少数でいることを好むので、それによって逃している出会い、縁、チャンス、仕事はたくさんあったと思います。
しかし、内向型であるゆえに得られたものも多いと思うのです。内側を向くこと、それは自分にとっては「仕事」や「思考」について掘り下げることでした。
「どうすれば仕事の質が上がるのか」「どうすればよいアイデアが出せるのか」といったことを考えたり研究することが好きで、そこに時間・エネルギーを費やしてきました。だから、そのあたりのコンテンツやアウトプットについては外向型の人にはそうそう負けないと思っています。
そしてその結果が、たとえばこういう形として結実しているのだと思います。
だから、内向型の人は、それを負い目に感じることなく、むしろ強みとして捉え、内側を向いたときに見えたものを掘り下げていけばよいと思います。
「内向型人間の時代」によれば、内向型人間で成功している人も多いそうです。たとえばフェイスブック創業者のザッカーバーグ、Appleのスティーブ・ウォズニアック、「ハリー・ポッター」のJ・K・ローリング、科学者のアインシュタインなどなど、幾人も挙げられます。
そして、内向型の人間は、外向型の人間とコラボすることでよりよい仕事ができると思っています。私もよく、アクティブな診断士が企画を推し進めて実現したセミナーや出版の仕事に乗っからせていただくことがあります(今回のセミナーもそうでした)。
それも、
・内向型診断士が掘り下げて生み出したコンテンツを
・外向型診断士がその積極性をもって多くの人に送り届ける
というWin-Winの構図になっていると思います。人と組んで仕事をしていくと考えた際には、この「外向・内向」の視点で考えてみると方向性が見えてくるかもしれません。
なお、同書の著者スーザン・ケイン氏は同じテーマでTEDでプレゼンをしており、TEDの中で最も人気の動画の1つとなっています。ぜひご参考ください。